インドネシアの地方都市バンドンで世界有数のカフェ文化が発達しているという噂を聞いて、バンドン中のカフェを巡りました。

本当にお洒落で素敵なカフェだらけだったのですが、カフェで写真を撮っていたら「日本の方ですか?」とインドネシアの方から流暢な日本語で声をかけられました。

お話をしたら、なんどバンドン出身で来日して10年になるRadesaさんでした。

Radesaさんは大学生のときに立命館大学に留学され、そのまま同大学の修士、博士と進まれ、今は研究員をされているとのことで、今回はインドネシアの国民健康保険制度の調査で故郷のバンドンに一時的に戻られているそうです。

バンドンのカフェ文化を調査するにあたってまたとない人と巡り会えた!ということで、夕食をご一緒しながら色々とお話を聞きました。

・バンドンには数多くのカフェがある。バンドンに限った話ではないが、イスラム教徒が大半のインドネシアではバーやパブで飲む文化がなく(イスラム教ではアルコールが禁止)、カフェ文化が発展している

・バンドンは中小企業、スタートアップが多い。それと、副業が当たり前の社会(本業だけでは食べてけないので)。彼らがカフェで仕事したりもしている。ちなみにバンドンで起業して、会社が成長したらジャカルタに行く、という流れ

・バンドンはオランダ植民地時代の別荘エリア(避暑地)だったので雰囲気が良い。ジャカルタの人が週末遊びに来るエリア。美味しくて安いレストランも多いので、グルメ旅行でも人気

・ジャカルタの人からの人気が高まった結果、彼らが不動産を買ったり開発を進めてるので、家賃や物価が向上して、昔から住んでいた地元の人が郊外に追いやられてる問題が起きている

・バンドンのカフェ文化が日本のニュースに取り上げられて嬉しい。海外からのバンドンの知名度は低く、あまり外国人観光客はいないので

←僕も今のところ、欧米人は数人しか見てませんし、観光客というよりも、バンドンで暮らしているっぽい人でした

・ただ、バンドンのカフェの多くが、最近できた今風のお洒落なカフェ。オランダ植民地時代の古い建物を利用したクラシカルなカフェがどんどん減っているのは寂しい

・それと、カフェのタバコも問題。多くのカフェが喫煙可で分煙もされていないのは、インドネシアはタバコの原産国ということもあって喫煙率が極めて高いのと(WHOの2016年の調査で、男性の喫煙率が76.1%!全世界2位!)、イスラム教徒なのでお酒を飲まず、飲みニケーションならぬタバコミニケーションな社会だから。タバコが吸えないと、特に年配の男性と仲良くなるのが難しかったりする

・大学が多くあり、学生の街でもある。日本企業がインドネシア人を採用する際は業者を使うことが多いが、普通に大学にリクルーティングに来ればいいのに。バンドンの多くの企業は、そうやって学生を採用している

・英語は(特に若い人は)そこそこ通じる

←これは僕も感じました。多くのカフェが英語メニューですし、GRABのドライバーさんも、片言の英語でフランクに話しかけてきます

Radesaさん、ありがとうございました!