2001.9.11に起きたアメリカ同時多発テロの現場となったワールドトレードセンターに、あれから11年ほど経った2017.10.11に行ってきました。

国立9.11記念碑

テロリスト含む乗員・乗客・テナント・消防・警察など、あわせて2749人もの死者を出す惨事の現場は今、慰霊とビジネスの折り合いをつけた場となっていました。

そもそもワールドトレードセンターは、「ワールドトレードセンター・コンプレックス」という名の複合施設で、1WTCから7WTCまでの7つのビルによって構成されていました。

その中心にあったのがツインタワー(1WTCと2TWC)でして、そしてテロのターゲットになったのですが、結果として、以下の流れで全てのビルが崩壊しました。

1WTC:ノースタワー(110階)→ 95階にアメリカン航空11便が直撃、完全崩壊

2WTC:サウスタワー(110階)→ 81階にユナイテッド航空175便が直撃、完全崩壊

3WTC:マリオットホテル(22階)→ 2WTC崩壊により半壊、1WTC崩壊でほぼ全壊

4WTC:オフィスビル(9階) → 2WTC崩壊によりほぼ全壊

5WTC:オフィスビル(9階) → 9階から3階まで両タワー崩壊によりほぼ全壊

6WTC:合衆国関税局/先物取引場(7階) → 両タワー崩壊によりほぼ全壊

7WTC:オフィスビル(47階) → テロ発生8時間後、12階部分の火災と両タワーの瓦礫により、12階の79番目の支柱が損壊したことにより、完全崩壊

その後の復興で、跡地に慰霊のモニュメントを建てるか、それとも商業施設を再建してビジネスを優先させるかで色々とすったもんだがあり、最終的には、両者を折衷した形で折り合いがついたそうです。

マンハッタンの一等地、ウォール街の一角をなすワールドトレードセンターなので、そういう判断になりますよね。

1WTCと2WTCのあった場所は、国立9.11記念碑・博物館になっていました。

ぱっかりと開いたビルの土台に滝が流れ込み、その周りを犠牲者の名前が刻まれた石碑が囲んでいる、とても静かで悲しい気持ちになる場所でした。

また、テロにより機能不全となった旧ワールドトレードセンター駅が再建され、オキュラスという名の駅ビルとなっていました。

オキュラスの特徴的な外観

オキュラスの地下には駅改札があり、巨大なデジタルサイネージが設置された地下通路から、ショッピングモール「ブルックフィールド・プレイス」までつながっています。


地下通路のデジタルサイネージ

このショッピングモールもテロの後にテナント総入れ替えで再スタートしたのですが、まだテナントは全て埋まっておらず、また、高級ブティックのテナントはあまりお客が入っておらず、苦戦している様子でした。

ウォール街の一角という一等地なのにこの客入りというのは、いかにアメリカで小売が苦戦しているのかが伝わってきました。