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ディズニーの著作権を侵害すると大変なことになる!?

皆さんは、こんな都市伝説のような話を聞いたことがありませんか?

『小学校で子どもたちが、プールにミッキーマウスの絵を描いたところ、ディズニーが著作権侵害を理由に、絵を消すように求めてきて、プールの絵は消されてしまった……。』

 ウォルト・ディズニー社の著作権に対する恐ろしく厳しいスタンスを示すエピソードとして、まことしやかに語られている話ですが、これって本当の話なのでしょうか?

 どうやらこれ、本当の話のようです。この事件を報じている産経新聞(当時はサンケイ新聞)昭和62年7月10日号の記事を見たことがあるのですが、記事によると、「小学校の卒業生が、卒業記念として、プールの底にミッキーマウスとミニーマウスの大きな絵を描いたところ、そのことを報じた新聞記事を見たウォルト・ディズニー・ジャパン社が、学校側に対して、著作権侵害を理由に絵を消すように求めてきたため、学校側が絵を消した」ということでした。

 このエピソードを聞いて、「IT業界の」皆さんはどう思いましたか?まさか、「ディズニーはケチ臭いことをするな」とは、思ってないですよね。

 ディズニー・キャラクターのイラストは著作物であり、その著作権はウォルト・ディズニー社が有しています。そして、オリジナルのイラスト通りに絵を描くことは、著作権法上の「複製」に、多少のアレンジを加えたとしても、「翻案」にあたります。

 複製も、翻案も、著作権者の許可なしに行うことは許されません。

 絵を描いたのは子どもですが、学校の行事として、学校の施設に、教員の監督の下で行われたのです。子どもを教え導く立場にある学校が、法律の定めるルールを破ってはいけません。

 それに、事前に連絡をしていれば、ウォルト・ディズニー社も許可をしたかもしれません。実際、とある小学校が、ウォルト・ディズニー社の事前の許可を得て、小学校の図書館のイメージキャラクターにディズニー・キャラクターを使用したこともあります。

 IT業界の皆さんは、開発したソフトウェアを他社にパクられたり、コンペで作成したイラストやドキュメントを代理店やコンペ先にパクられたりして、悔しい思いをしたことがありませんか。

 「他人の著作権を尊重する」という意識は、子どもの頃からきちんと教育をして、制作者が正当に保護される社会にしていかなければなりません。「パクって当たり前 バレなければ何してもいい」というような意識には、決してなってはいけないのですね。

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